僕とナナシと木彫りの熊

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無気力だった。 走ることも、考えることも、ペンを握ることも、食べることも、眠ることも、瞬きすることも面倒だった。 それでも僕は生きていた。 だって死ぬことすら面倒だったんだ。 つまり僕にとって生きることとは、消去法で選んだひとつの選択肢にすぎなかった。
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