42人が本棚に入れています
本棚に追加
おかしいなぁ…
テンガン山を目指す旅の途中、おいらはふと思った
お嬢様、いつもと様子が違う
ボーっとしていてあんまり喋らないし…
パールは気づいてないみたいだけど
「お嬢様~」
「…はい…何ですか?」
やっぱり辛そうだ
「具合悪いの~?」
「いえ、そんなことは…」
…無理しなくてもいいのにな~
「ほんと~?」
そういってお嬢様の額に自分の額をあわせた
「!!」
思った通り熱もあるし顔もほてってる
「ほら~、やっぱり熱あるよ~?」
「……」
「パ~ル~!お嬢様熱があるみたいだからこの辺で宿探そ~!」
数時間後
ホテルのベッドで横になっていたお嬢様が目を覚ました
「あ、起きた~?ちょうど準備できたよ~」
おいらは奥からお粥を持っていった
「待っててね~、今タオルも変えるから~」
「…ありがとうございます」
お嬢様の顔はほんのり赤く、目がとろんとしている
…かわいいな~
こっちまで赤くなっちゃうよ
「ッえっと、今パールは薬を買いにいってるよ~」
「そうですか…
あの…ダイヤモンド」
「な~に?」
「すいません…迷惑かけてしまって…」
「そんなことパールもおいらも気にしないよ~」
お嬢様は優しいな~
「あと…どうして私の体調が悪いと気づいたのですか?
隠していたつもりだったのですが…」
「パールは気づいてなかったみたいだしね~」
「では…なぜ?」
「それはね~…
お嬢様のことず~っと見てるからだよ~
だからいつもとちがうな、って思ったんだ~」
「…え?」
お嬢様の顔はみるみる赤くなっていく
「えっと…その…あの…ずっと、っていうのは…つまり…」
「…お嬢様
これからもずっとおいらのそばにいてね?」
「…はい」
これからもまたまだ旅は続く…
最初のコメントを投稿しよう!