ダイ嬢

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おかしいなぁ… テンガン山を目指す旅の途中、おいらはふと思った お嬢様、いつもと様子が違う ボーっとしていてあんまり喋らないし… パールは気づいてないみたいだけど 「お嬢様~」 「…はい…何ですか?」 やっぱり辛そうだ 「具合悪いの~?」 「いえ、そんなことは…」 …無理しなくてもいいのにな~ 「ほんと~?」 そういってお嬢様の額に自分の額をあわせた 「!!」 思った通り熱もあるし顔もほてってる 「ほら~、やっぱり熱あるよ~?」 「……」 「パ~ル~!お嬢様熱があるみたいだからこの辺で宿探そ~!」 数時間後 ホテルのベッドで横になっていたお嬢様が目を覚ました 「あ、起きた~?ちょうど準備できたよ~」 おいらは奥からお粥を持っていった 「待っててね~、今タオルも変えるから~」 「…ありがとうございます」 お嬢様の顔はほんのり赤く、目がとろんとしている …かわいいな~ こっちまで赤くなっちゃうよ 「ッえっと、今パールは薬を買いにいってるよ~」 「そうですか… あの…ダイヤモンド」 「な~に?」 「すいません…迷惑かけてしまって…」 「そんなことパールもおいらも気にしないよ~」 お嬢様は優しいな~ 「あと…どうして私の体調が悪いと気づいたのですか? 隠していたつもりだったのですが…」 「パールは気づいてなかったみたいだしね~」 「では…なぜ?」 「それはね~… お嬢様のことず~っと見てるからだよ~ だからいつもとちがうな、って思ったんだ~」 「…え?」 お嬢様の顔はみるみる赤くなっていく 「えっと…その…あの…ずっと、っていうのは…つまり…」 「…お嬢様 これからもずっとおいらのそばにいてね?」 「…はい」 これからもまたまだ旅は続く…
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