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あの事件以来、僕はよくサファイアの秘密基地に遊びにいくようになった
「やぁサファイア。」
「やぁ、じゃなか!何してるったい!」
「何って…見ればわかるでしょ?裁縫だよ。」
「そうじゃなか!なんでここに…」
「だってここの模様替えをしたのは僕じゃないか。だったら僕の場所でもある。」
「でも…」
「それに君だって自分のもののように使ってるんだからおあいこだよ。」
現に今ソファーに座りルリリドールを抱えている。
「う~…」
「じゃあ裁縫続けてるからね。」
といってルビーは作業を再開する。
サファイアはソファーでバタバタしている。
しばらくして
「…なぁルビー。」
「ん?何?」
「…」
「どうしたのさ?」
「マボロシ島でいっ…」
…さてこちらが今大会で優勝したルビーさんとNANAで~す!
「あっ!始まった!」
「へ?」
何となくつけていたテレビにルビーが映った。
いや~、それにしても圧倒的でしたね!
はい、今回は…
「どうだい?僕のテレビうつりは?」
「あんた、なんでテレビに!?」
「いや~、こないだの大会のあとインタビューされちゃってさ。」
「へ~、すごかね~!」
「でも君も全ジム制覇したじゃないか。そういうのこなかったの?」
「来たは来たけど…テレビとかはあんま好かんと。」
「そうだったのか。」
「…そういえば久々にPOPOみたいと!」
「あぁいいよ。」
さっき君が言おうとしていたことは分かる。
マボロシ島でのことだろう。
もちろんあのことは覚えてる。
僕も君が好きだ。
でも…そのことを聞いてしまうのが怖いんだ。
今までのすべてが…なくなるような気がして。
だからまだ聞かない。
また、いつか。
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