第1章・新しい私

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「え??」 「クラス何回ですか?」 「え…え~と、3階ですけど…?」 少し引きつった笑顔で笑いかける晴奈。 「あ、一緒だ!一緒に行こう?」 そう言うとその女の子は晴奈の腕をひっぱった。 「えっ、…うん」 晴奈はひっぱられるようにしてついていく。 晴奈と同じ茶色い髪に短いスカート。 晴奈は引きずられながらも不思議と親近感がわいた。これが理恵との出逢いだった。 理恵てはクラスは違ったものの、2つ隣のクラスということもありすぐに仲良くなった。 クラスに入るとまだ半分くらいの人しかいなかった。 まずは席を探して自分の番号のある席に腰をかけた。 晴奈の席は窓際の真ん中あたり。太陽の光がポカポカと机に差している。 机に触れると少し温かい。 晴奈はふと空を見上げた。その空は雲ひとつない綺麗な青空だった。 「綺麗だなぁ…」 晴奈はしばらく何かにふけるように見上げていた。 徐々にクラスに集まってきた人たちの笑い声でふと我にかえると、晴奈は教室を見回した。 晴奈のほかに2人茶色い髪をした目立つ女の子がいた。
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