きっかけ

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―その年のクリスマスイヴ― 朝,Yからの着信音が 鳴り響いた。 『別れよう。』 耳を疑った 手作りケーキを作り上げ 手編みでマフラーを編んだ あとはYの迎えを 待つだけだった。 あたしは引き留めなかった 寧ろ 引き留めることが出来なかった 電話を切った後 目の前が滲んだ‥ 泣いて 泣いて 部屋にあったカッターを 持ち出して 徐(おもむろ)に 右手首に刃を当てた
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