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仏とは何か。 一般的には真理とも訳される、仏陀が修行の果てで見いだした救われる為の方法論とでも言うのでしょうか。悟りから精神という考え方に沿って日々の生き方を導きだし、我々に人生の目的を明確に教えて下さったお偉い存在です。 しかし、彼もまた人間です。私は、彼の仏教という考え方は哲学に思えてならないのです。当時は科学的な知恵なども全く無かった為に、仏陀は人生を通して哲学に明け暮れ、また弟子との議論の中で矛盾を出さないように筋の通ったそれを完璧に作り上げていったのだと思います。 往々にして、その推論が正しいか否かを確かめるために断食や瞑想などを遂行しまた哲学を続けたのでしょう。 哲学者は今も昔も変人といわれる事を考えれば、当時の人間からすれば、それは魔術のようなものに思えたため、仏陀は大きな存在に見えたのでしょう。 但し、輪廻転生やら魂やら、なぜそんなものが存在しそれをせねばならないのかが全く描かれていません。 輪廻転生などあってもなくてもどちらでも良く、そもそも魂など存在価値が不明瞭です。 魂を科学的分析しようにもそれがどこにあるのか分からないし、それが何を原動力にして生命体に移されるのかもまた意味が分かりません。 結局、人は死んだら無になるという現実を認めたくない気持ちから生まれた寓話だと私は思うのです。
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