第一話 二年目の春、二年目の番人さん

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「でもまた神御沢くんと一緒のクラスでよかったです」 とまた眩しい笑顔を向ける、しかしまた一緒のクラスか… 一年の時、入学したての俺は今となりに居る野々宮と一緒のクラスになった。 彼女は完全無欠、非の打ち所のない女の子、入学していきなり生徒会長に就任し学園のアイドルに。 とまぁそんな彼女とはあまり関わらない様にしようとしたが、一緒のクラスだししかも隣の席と来たわけだ。 「一緒のクラスですし、またずっと隣の席になれるといいですね~」 「ああ…そうだな…」 そう、何故か一年間ずっと隣の席だったのだ。ああまったく…悪気のないその言葉、だからこそタチが悪いのだよ。 「(けっ、我らが生徒会長とあんなに親しく…)」 「(一年の時もそうだったよな?)」 「(私のお姉様を~)」 あ~胃が痛い…また一年間これに耐えなければならんのか。 まぁならせめて隣の席じゃない事を祈るしかあるまい。
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