序章『嫌われる理由』

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何処に言い切れる根拠があるのか… 大人達の足音は直ぐ手前まで聞こえてくるというのに… 『何故俺を助ける』 『助けるのに理由がいるのか…?まぁ強いて言えば似てた』 『似ていた…?』 『話はまた後だ…』 辺りが騒がしくなってきた どうやら大人達はこの辺りの家を一軒一軒見ていくつもりだろう あれから数分後、周りが一段と騒がしくなってきた他の大人達も集まってきたのだろう 外から大人達の声が確実に聞こえるたぶんこの家が怪しいと確信したのだろう 入って来るのは時間の問題だな ―ガシャン!!― 窓が割れる音…強行突破 これで俺の後の人生、牢屋暮しか 目を閉じ昔の事を思い出す ただ紛らわしたかった… 迫る足音を消したかった… 恐怖に怯える自分が情けなかった…
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