最終宣告。そして決意

3/5
前へ
/10ページ
次へ
学校を出て、いつものように鞄をカゴに投げ入れて 自転車に跨ぎ、こぎはじめようとした時 偶然部長と鉢合わせになった 《ヤバい... 俺今日呼び出しくらったこと部長に無断で行っちまった..》 俺の中で焦りが生まれた しかし、 部長は心配そうな目で、だがいつもの輝かしい笑顔で駆け寄ってきた 「呼び出しだったんだろ? 結局どうなった!?」 ちっとも怒ったそぶりも見せず、俺の両肩を揺すりながら問いただした 「補修と課題が出て、 結局部活停止になっちゃいました。 だから....」 【退学】なんて言葉を出すと こんなに心配している先輩を裏切るみたいな行為になると思って、なかなか言い出せなかった もう決心したくせに 俺は偽善者だ 「そうか.... 残念だけど仕方ないな。 でもすぐに課題を終わらせて、しっかり補修を受ければ もしかしたら途中から部活に出れるかもしれないよな!? だから頑張れ!! 待ってんぞ~」 そう言いながら部長は俺に抱き着き、背中を叩く 部長には見えなかったけど 俺はその時泣きそうになっていたかもしれない
/10ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加