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が、目に付くのは小説や漫画ばかり。
(そう言えば、さっきの店員に聞けば早いんじゃ無い?)
名案を思い付いた私は、本を物色しながら、背後に感じる気配へ問い掛ける。
「ねぇ、魔導書って無いの?」
「…………」
返事が無い事を不思議に思い、振り返る。
すると、冴えない店員の男が、マヌケな顔をして立っていた。
「す…すみません! 俺、バイトなんで、あまり詳しいこと知らないんスよ。し…小説やマンガなら、分かるんデスけど…。」
男の声は尻窄まりになり、最後の方は良く聞き取れなかった。
(なにこの男。見た目だけじゃ無くて中身も冴えなの?)
「何? 聞こえないわよ!
魔導書は有るの? 無いの? どっちなの?」
私は苛立を隠さず、店員を問い詰める。
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