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マトは、先生の指示に従って
クラスメイトと体育館に入っていった。
入学式では、誰しもある1つのことを思う。
――そう、極端に長い。
開式の言葉から、校歌詠唱まで
ちまちまとあるのだが、一番長いのは校長の話しだ。
新入生の中には、寝ている子もいた。
「新入生のみなさん――」
マトは校長が話し始めてから、全く覚えてない。
長い式が終わり、教室に帰る途中の廊下で、
朝、セダンから出てきて、
隣の席になった小鳥 遊が
1人で、マトの前を歩いていた。
マトはその後ろ姿を見て、
いろいろ唸ったあと、
「――うんッ」
1人頷いて、遊まで歩いていった。
「あ、あの!」
マトが吃りながら話しかけると
「な、なに?」
と遊は少し戸惑ったような反応をした。
「え、あ、いやぁ……」
話しかけた後のことを考えていないマトは
頭を掻きながら、頭をフル回転させて次の言葉を考えた。
「えっと、えっと……」
そして、考えついたのが――
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