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考えついたのは……
「せ!!」
せ……背のことだが、
いきなり、せ、と言われた遊としては意味がわからない。
「せ?」
聞き返す遊にマトは
「背ぇ高いねぇ!!
いいなぁ~」
と言うが………背から会話を始めるのはどうかと…………
あ、話をもどします
マトは自分の頭と遊の頭の間に手を行き来させて何かアピール。
そんなマトに遊は
「……そう」
それだけ言って、先に行ってしまった。
マトは対してショックも受けず、
「えへへ………」
と苦笑いした。
マトは先に行った遊を足早に追いながら遊に話しかける。
「そういやさっき、車で来てたのみたよ
そんな人、本当にいるんだ、って感動しちゃった!!」
「あたしは良いって、言ったんだけど
どうしても、ってお父さんがね」
遊は意外にも素直に話しに答えてくれた。
マトはそれが嬉しくて
「家、近くなの?」
と笑顔で言う。
「うぅん、家は街波町なの」
「うそっ、そこあたしの家の近くじゃん!」
マトと遊の会話はひょんなことから広がった。
家がマトと近所と言うことに驚いた遊は
「そうなの?」
と思わず聞き返していた。
「うん、あたし、木幡駅から電車で来てるんだよ~」
すると、遊が
「へぇ……!」
と言い軽く笑顔になった。
そのあとも、小学校はどこだったとか話していたのだが
遊が引っ越して来たと聞いて
「あ、やっぱり?
だって、ことりあそび(小鳥遊)なんて
珍しい名前があったら覚えてるもん」
とマトが言うと遊が初めて可笑しい、と言った感じで笑った。
「たかなし…」
「え?」
遊が笑いながら言った言葉の意味がわからず
マトは聞き返す。
「たかなしって読むの、小鳥遊ってかいて」
それを聞いてマトは
「え?そうなの!?」
と驚きの声を上げる。
小鳥遊のフルネームは、
たかなし ゆみで
たかなしの由来は、
小鳥が遊ぶところには、タカがいない
から来たそうだ。
こうして、マトとユミは出会った。
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