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布団の中で、伸びをして
「だぁーッ」
と勢いよく、起き上がる。
窓を開けて、朝の新鮮な空気を胸いっぱいに吸う。
彼女の名前はマトという。
いつも元気な女の子だ。
マトは部屋を出ると、朝食の用意や歯磨きをしだした。
歯磨きを終えて、リビングに戻ると
マトのお母さんが朝食を作っていた。
ちょうど焼けたトーストを持って
「ぅあっ、あぢぃあちっ」
と言いながらマーガリンをトーストに塗っていると
お母さんが
「マト。食べたらヒロくん、起こしてきて」
と言ってきた。
その言葉にマトは、
「え~?いやだぁ……起こして起きた試しがないんだもん」
と愚痴を言う。
そんなマトにお母さんは、
「お姉ちゃん」
と言って諭す。
マトは頬を膨らませながらも
手早く食べてヒロを起こしにいく。
―――ガチャ
「朝だよー、新学期だよー、起きなさーい」
と一気に捲し立てるが
「………………」
ヒロは布団にくるまったまま起きない。
マトは、
「寝過ごしても知らないからねー」
と言って自分の部屋に戻って
学校に行く準備をする。
後ろの髪を短いツインテールに結うと鏡を見て1人うなずく。
「うんっ」
カバンと携帯を持って玄関で靴を履いて
行ってきますの一言、
「では、行ってきます」
そうしてマトの新たな学期が始まった。
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