113人が本棚に入れています
本棚に追加
「あ~れれ?もしかして情報漏れちゃってたぁ?いやぁ~失敗失敗。」
そう言って自分の額を叩き、おちゃらける。
そんな言葉が聞こえていないかのように、風魔はゆっくりと近付き、背中の忍刀を引き抜いた。
右手に白
左手に黒
…確認出来たのはそこまで。
気付くと足を払われ、仰向けに倒されていた。
瓦に頭を打ち付け軽い脳震盪を起こす。しかしそれに気を取られている暇は無く、忍刀が左頬をかすめた時にやっと身体が反応し、手裏剣を投げる。
僅かに怯んだ小太郎の体の下から抜け出し距離を取る。
投げた手裏剣には糸が付いていて、手の中へと戻る。
「…とんだ熱烈な歓迎、感謝するぜ。風魔小太郎さんよ。」
そう笑ってはみせるものの…
頬からは、血と共に汗が流れ落ちる。
…格が、違いすぎる。
もし、万全の戦闘体勢が取れていた所で交わせたとは到底思えない。
最初のコメントを投稿しよう!