『白』<猿飛 佐助>

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想いに囚われ、心が壊れてしまいそうで、むしろ、 只の『人形』になってしまった方が、どんなに楽なのか… かつての自分が重なる。常にそんな事を考えながら、だからその為に無心に任務をこなして、感情を殺すために『人間』を殺していた。 ―だが、そんな時、俺は旦那に出逢ったんだ… 『そんな所で何をされているのだ?』 身体も、心も、傷だらけの俺に、 『泣け、笑え、怒れ。人と闘うには相手の感情を理解せねば本当の意味では闘えぬ。…今のお前は、人と闘う資格など無い。』 『人間』でいてもいいんだと、教えてくれた… ―お前はまだ、そういう人に出逢てないんだな。 まだ、『人間』と『人形』の間で揺れてるんだろ? 辛いよな。 任務にかこつけて『死ぬことが出来たら…』なんて、何度も思ったろ。 …俺はそうだった。 『佐助!!最初の命だ!!これはこの先ずっと守れ!!』 でも俺は、『大切な人を護る為』に生きるって決めた。そう、旦那に教えて貰った。 『絶対死ぬな!!俺もお前も!!…約束だ!!』 過去を繰り返さないように。二度と。…だから命を懸けて生きると決めた。
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