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ただ…彼女は一人ではなかった。
彼女の隣には知らない男が一人いて、二人は仲睦まじく手を繋いでいた。
僕は思わず目を見開いた。
彼氏…?
彼氏…だよな…
胸の高鳴りが静まっていく。
同時に、思春期の時に何度も味わった、あの失恋の悲しみが蘇ってきて僕の心を覆う。
…わかってた。
あんな綺麗な人に大切な人がいない訳がないって。
だけど、いざ自分の目で見てしまうと、悲しみを隠しきれなかった。
たった1週間で失恋。
最初からこうなることは目に見えてたけど。
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