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ある日の午前中、僕は店の準備の為外に出ていた。
看板を出し、花に水をやり、入り口付近を掃く。
せっせと手を動かしながらも、僕は彼女の事を考えていた。
あれ以来、彼女は店に来ていない。
『あれ以来』といっても彼女が店を訪れてから1週間しか経ってないのだが、僕には何週間にも感じた。
僕は彼女が恋しくて、店のドアのベルが鳴るたびに胸を高鳴らせ、入ってきた違う客を見て、不謹慎にもがっかりと肩を落とした。
彼女に会いたい。
彼女の笑顔が見たい。
今の僕はただその一心だった。
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