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「を―っほっほっほ!これで圭一さんのビリは決まりですわぁぁ――!!」
「ぐおぉぉぉ!?さ、沙都子ぉぉぉ!いつの間にそんなトラップを!?」
「やったね、沙都子ちゃん!大逆転だよ、だよ!」
「これで圭一は恥ずかしい格好なのです。かぁいそかぁいそですよ。にぱ~」
「にゃっはっは!圭ちゃん、覚悟出来てる~?」
今の私には親友の梨花がいる。優しいお姉さんのレナがいる。悪友にしてライバルの魅音さんがいる。そして、「もう一人のにーにー」である圭一さんがいる。みんな、私を愛してくれる大切な仲間。
……けど。だからこそ、時々不安になる。
にーにーは、私のせいでいなくなってしまったのに。私がにーにーをいなくしてしまったのに。
……私だけが、こんな幸せに浸っていていいんだろうか?
私はどんなに辛いことがあっても、悲しいことがあっても、負けたりなんかしない。辛いことや悲しいことなら耐えられる。だから辛いことや悲しいことなんて怖くない。
怖いのは、この、幸せ。
もし、万が一、この幸せによって、私がにーにーの事を、忘れてしまったりしたら。
……それでも、にーにーは帰ってきてくれるのだろうか?
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