あの日、あの場所、全てに『ありがとう』

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「詩音さん。SとかMとか、なんの話ですの?お洋服のサイズのお話…?」 「聞くな沙都子、答えるな詩音」   ま、ほっといても、いづれ梨花ちゃん辺りがずばっと教えるだろうし…。 「にしても、今日は本当に…ありがとうございました!二人とも」  詩音の表情から、それが魅音を助けたこと対してのお礼だと知る。 「何言ってるんだよ詩音。そんなの仲間として当然のことだろ?」 「そうでございますわよ!第一、仲間が…家族が窮地に手を貸さないなんて、そんなこと私にはとても出来ませんもの!」 「…家族……か、ふふ」  いつもは何かと要領よく立ち回る魅音だが、ここのバイトだけはそうはいかない。  俺でも分かるんだから、姉妹である詩音には、俺以上に理解していることだろう。
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