第十章

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「うん、ちょっとね。…りんちゃんも行く?」 「行っていいの?」 「そうだね…、いいよね大翔」 「……」 大翔は無言でその綺麗な顔を見事なまでに歪ませた。 「…じゃ、行こっか、りんちゃん」 「え、…え?良さそうに見えなかったけど」 「大丈夫だよ?」 「そ、そう…?」 大翔が少し不機嫌そうだったけど、たまには外に出るのもいいかなと思って蒼について行くことにした。 「ね、どこ行くの?」 どうやら蒼のバイクに乗るらしく、蒼は笑顔でメットを渡して来た。 …蒼の後ろに乗るのは初めてだ。 ・
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