第十章

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LYNXと言うのは山猫という意味で、MAD CATは…狂った猫? LYNXの傘下かな。 「りんちゃん、行こ?」 蒼はさりげなく私の歩幅に合わせて歩いてくれる。 「ね、蒼、ここって」 「LYNXの傘下のチームなんだよ、MAD CATは」 「そうなんだ。でも、何か用事?」 「うん、実はりんちゃん見せろってうるさくてさ。大翔がりんちゃん紹介するの渋るから…」 子供みたいだよね、とクスクス笑う。 「ま、大翔が嫌だって言っても傘下がりんちゃんの顔を知らないなんて大変だからね。どっちにしろ連れて来なきゃいけないし」 そう言った辺りにはもう倉庫の裏のドアの目の前で、ガチャリと開けて中に入った。 ・
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