第十章

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蒼は慣れた様子で歩いて行き、真ん中辺りのドアの前で止まった。 それと同時にタイミング良くドアが開いて、MAD CATの幹部と思しき人が顔を出した。 「お、蒼!と後ろは?…もしかして噂の!?」 人懐こそうな感じの茶髪の男で、私を見ると満面の笑みを浮かべた。 「そ、噂の俺達の姫だよ?」 蒼はその人を遠ざけるように私との間に立ち、爽やかに言い放った。 「蒼来たんだ?」 部屋の中からは別の声が聞こえて来て、 「早く入れよ」 と言われて私と蒼は部屋の中に入った。 ・
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