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茶髪の人はそう言って私に近寄ろうとする。
「お前は近寄るな。姫に手ぇ出しかねないから危ねぇ」
雅也がそう言って足を引っ掛ける。
「おぅっ!何すんだよ、危ねぇだろ?転んだらどうすんだよ」
「別にどうもしねぇよ。それより本当に手ぇ出すなよ」
「冷てー!手ぇ出すなよって言われてもな、こんな可愛い子ちゃんが近くにいるのに…」
智樹は肩を落としつつ、さり気なく私の隣に座ろうとしたが、吉井が思いっきり智樹の脛を蹴った。
「痛゙っ…てぇ!!何してくれんだよ、吉井まで…」
「黙れ。お前の女関係のゴタゴタはうんざりだ。少しは反省しろ」
吉井は本当に心底うんざりした様子で顔を顰めた。
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