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悠司が顔を真っ赤にさせ困ったような表情で俺を見ている。
あ、その顔萌えます。
何てことを今考えてる余裕なんてなくて。俺は怒りで震える手をそっと馬鹿の腕に重ね、極上の笑みで馬鹿を見上げた。
「死ねば」
「い゛だだだだだだだ!!!!」
俺は笑顔のまま馬鹿の腕を握っていた手に最大限の力を込めた。
俺、腕力はないけど握力は結構強いんだよね、
相当痛かったのか馬鹿は地面に方膝を付いて腕を擦っている。心なしか手が赤黒い気もするがまぁいいか、
俺は方膝を付いてる足の先を思い切り踏みつけると、そのまま悠司を連れて寮内へ入ろうとした。
後ろから叫び声が聞こえた気がするけど気のせいだよね?
「ちょ、綾斗!さすがに可哀想だって!」
「いいんだよ、あれは躾だから。馬鹿な犬にはちゃんとした教育をしないとね」
「だれが犬じゃあああぁああ!!!俺を置いていくなよぉぉおお!うぁぁああぁん!!」
「・・・」
「あ、綾斗・・・ほら、泣いてるし・・」
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