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"助けてあげましょうか…………?"
突如、頭の中に聞こえてきた
澄んでいて…そして冷たくて…
真っ暗な声。
僕は目を見開いた。
"私なら…助けてあげられますよ………"
声の正体は、悪魔王、サタン───。
言われなくてもわかる。
"彼女を愛しているのでしょう……?
私なら、許してあげられますよ……"
"どうせ死なせるなら
自分の手で葬ってはいかがでしょう……?"
"その方が、あなたにとってもよいのでは…?"
頭に響く数々の悪魔の囁き。
扉のそばに立つ、
ボゥッとはっきりしなく、
少し薄暗い物体。
でもはっきりとしているのは
その物体は悪魔王、サタンであること───
そして彼が僕の魂に囁きかけていること……。
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