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俺「西内さん。そろそろ俺...苦し...い...。」
西「あっ。すみません!!つい力加減が。」
ぱっと腕の力を緩める西内さん。
それと同時にせき止められていた血が、体全体を巡る。
肺にも空気が染み込む。
俺「強く締め付け過ぎ(笑)」
西「実際もっと強く抱きしめれますよ?」
え?それって俺の骨砕けるんじゃない?
西「女の子って優しく抱き着いてるけど、あれってかなり加減してるんですよ?」
俺「女の子って強いな。」
西「はい。っていうかこの時間すごく幸せでした。先輩が彼氏でよかったです!!これからもよろしくお願いしますね。」
俺「頼りない彼氏ですけどね。これからもよろしく。」
ペこりと頭を下げる。
西「私もまだまだ幼いですけど、いつか先輩が自慢したくなるような彼女になりますので!!」
西内さんも頭を下げた。
西内さんが顔を上げ、視線がぶつかる。
そして自然に笑みが零れた。
まだ俺らは付き合って1ヶ月も経っていない。
でもきっとこれからずっと一緒にいられる気がする。
ずっとこの笑顔は俺の近くにあるはずだと確信をした。
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