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朝練が終わり、教室に向かう。
その途中、廊下で愛とすれ違った。
が、挨拶しない。
ただ俺の右を目を反らして通り過ぎていく。
いつもなら挨拶をし、笑いかけてくれるのだが、
俺らはそんな状態じゃない。
本当に別れたんだな。
そう思うと、胸が締め付けられた。
やばい。泣きそう。
目から鼻水が出そう。
鼻水を堪え、教室に入り、自分の席に荷物を下ろす。
そこへやってきたのはクラスでNo.1のお調子者。
名前は.......
『パッション』
パ「よう!!陽介!!元気そうで何よりだ!!」
あぁ?元気そうだ?
俺は今泣きそうなんだよ。
鎖骨の辺りをグーで殴ってやろうか?
パッションは昭和のヤンキーみたいな奴。
髪型はリーゼント。
お調子者だが、実はいい奴。
名前の由来は、芸能人の『パッション屋良』に顔が似ているから。
ちなみに彼から情熱は微塵も感じられない。
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