僕と天使と悪魔

1/1
前へ
/18ページ
次へ

僕と天使と悪魔

ある朝目が覚めてそこに神様がいて こんな質問を投げたらどうしようか あなたはあなたのままでいいですか? それとも他の誰かに変わりますか? きっと僕は躊躇いなく答えるだろう それでも僕は僕のままで生きてくと 歩いて転んで涙した 走って迷ってわかんなくなった 誰かの言葉に背中を押されて 誰かの温もりで眠りについて 怯えた掌で鍵を開けて 見えない道を何万回も作ったんだろう 幼い日々のアルバムを見つけた不思議 面影はあるけど随分大きくなったかな あの日の僕が壁に描いた夢は 思い出せないままで宝箱の中 生まれ変わりたいとは思いません 僕のままで朽ちていくのもそれでいい 此処に僕が確かに存在した事実を あなたは覚えていてくれるでしょう? ある朝目が覚めてそこに神様がいて 僕を他の誰かに変えてしまうとしたら 僕は神様さえも許さないだろう 僕は僕のままで変わらないだろう 僕はあなたを離さないだろう 僕はあなたを忘れないだろう 真夜中目が覚めてそこに悪魔がいて こんな誘惑を投げたらどうしようか あなたにこの世界の全てをあげよう あらゆる物全てが僕の自由なのだと きっと僕は躊躇いなく否定するだろう 世界は誰かの物じゃなく誰かが創る場所 愛しかったはずのあの人に憎悪した 隣に居た友達にせつなさを覚えたよ 知らない人の言葉が身体を切りつけた 多分僕もいつか誰かを傷つけただろう 汚れた掌で大切な人を抱いた 見えない未来が見えそうな気がしたよ 色褪せたアルバムの四等身の僕が 八等身ではないけれどそれなりになって あの日の僕が解らなかったことが 今は解るのだろうか?解らないけど 他人を羨ましいと比べるよりも 誇れる自分の何かがひとつあればいい 下手くそで何なのか解らない夢でも あなたが見つけて笑い泣いてくれました 真夜中目が覚めてそこに悪魔がいて 無理矢理僕を何処かへ連れ去ろうとして 僕は悪魔の胸にナイフを突き刺すだろう 僕は僕のままで老いて逝きたいから あなたがいるならあなたのためなら だってあなたはこんな僕がいいんでしょ ある朝目が覚めてそこに神様がいて こんな質問を投げたらどうしようか あなたはあなたのままでいいですか? それとも他の誰かに変わりますか? きっと僕は躊躇いなく答えるだろう それでも僕は僕のままで生きてくと
/18ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6人が本棚に入れています
本棚に追加