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その時、ベッドの横に設置されている電話が鳴った。
「あれ?なんだろう?」
「僕が出ますね」
智が受話器を取ると、光の声が聞こえて来た。
「もしもし?智?」
「あ、光くん?どうしたの?」
「いや、そこの部屋どうかなって。居心地いい?」
「うん、すごく良いよ」
「そ。そりゃ良かった。
ホント、何でも自由に使っていいからさ。シャワーも好きに使ってよ」
「うん、ありがとう」
「じゃ、ごゆっくり」
智が受話器を置くと、高浜先生は智の顔を見た。
「なんだって?」
「いや、居心地どう?って。シャワーも自由に使って、ですって。でも、今日はいいかな」
高浜先生は、そう言って笑う智の後ろ側にまわった。
「さとし…僕は、あと1回をココでしても良いんだよ?」
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