2010/05

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手術の色が濃いことを話すと、母は泣きそうな顔だった。 母は私と妹を産んでから、同じく手術に至った。 状態が悪く、子宮全摘出になり、強制的に生理が無くなり、更年期障害が始まった。 その辛さを知っているから、母は『代われるものなら』といったところだろう。 母『だって、あんたはまだ出産もしてないのに。私はあんたらを産んでからだから…』 多分、万が一、子宮全摘出になったら、もう私が子供を授かる可能性は0になる訳で。 私が将来、一人ぼっちになってしまうことを心配してるんだろうな。 あと、私の『女の幸せ』の部分。 まあ、この病気があるからとか以前の問題なんだが、私は昔から自分が母親になるビジョンは思い浮かばなかった。 もし授かるようなことがあれば、もちろん両親が私にしてくれたように、育てたいとは思う。 でもね、そもそも、自分が母親になる可能性自体、自分の中にほとんど無かったんだよ。 だから、母が思うほど私は傷ついて無いわけで、でもそれを弁解すればするほど私が無理して空元気なような感じに受け取られ、母は更に落ち込む悪循環。 別に世の中で私だけが子供産めないのではなくて、たくさんそんな人たちがいるのだから、珍しいことではない。 子供は好きだけど、産みたいとは思ってなかったし、まあ、孫の顔見せてやれないのは親不孝だなあとも思う。 でもさ、子供産むことだけが女の幸せと言うならば、世の中不幸な人ばかりになっちゃうでしょ? 子供がいなくても、色んな幸せの形があるわけで。 成人した頃から、うっすら予感はしてたのよ。 だから、心配無用。 10年かけて覚悟はしてきたんだから。 とりあえず、まだ手術になるかどうかはわからない。 もう母の中では確定事項になってるけど(笑) 入院→仕事クビになったりしないよな? 今の私の心配はそこばかりだよ il||li _| ̄|○
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