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「…もう一つ、私が君を推した理由は、
その、ゆるぎない忠誠心だ」
にこやかに、旦那様は言う
「君なら、…どんな状況に陥ろうとも、娘を
守ってくれると思ったからだ
…これからも、娘を頼むよ?」
「…はい!!!!」
少しムズ痒さを感じながら、俺は勢い良く
返事する
…ぅぉぉ
おっ、俺は今!猛烈に!感動している!!
旦那様がそこまで俺を評価してたなんて!
感謝感激雨霰っすよ~!!!!!!!
…などと思っていたら、また西崎さんに
阿保な事言ってんじゃないわよ!?って
叩かれる…って、アレ?
「…?」
普段ならもうシバかれてもおかしくない…
のにも関わらず、何のアクションも
起こさない西崎さんをチラリと横目で見る
と
「…」
腕を組んで俯き、押し黙ってた
…なんだ?と思いつつ、気付かれない様に
じっと見ると、心なしか、肩をわななせ、
下唇をギュッと噛んでた
…?…西崎さん?
普段では余り見た事ないような西崎さんの
その様子に少し戸惑っていたら
「…さて、ややこしい話はここまでだ!
二人とも、今日はもう休みなさい
学校には連絡を入れておくから」
…旦那様、まだ昼前ですけど…とは言えず
取り敢えず、自分の部屋に戻る事にした
…パタン…!
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