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…
爽やかな真っ青な空の中を、白い飛行機が
大きな音を響かせて飛んでいく
俺とお嬢様は、その様子を空港のロビーから
見ていた
「…行ってしまわれましたね?ご両親」
横に並んで見ていたお嬢様が言った
「まあ、根っからの研究者ですからね?
宇宙人については、日本よりアメリカの方が
情報持ってますから…」
少しだけお嬢様に視線を向けて、自分が
考えてることを言う
…お嬢様の横顔は、ちょっぴり悲しそうで
なんとなく、見ちゃいけない気がして、
視線を空へと戻した
「…そうでしたね?」
何処と無く安堵した様に息を吐いてから
優しく、そう返してくれた
…多分、俺の心配をしててくれたんだと思う
あの後、色々と大変だった
ビルが爆発したせいでマスコミが集まって
あれこれ聞いてくるし、警察に協力して
もらって、なんとかその場を離れたけど、
連日ニュースはこの話題で持ちきりになった
俺以外は皆入院しなくちゃならなくなったし
…あのサラリーマンのオッサンは奇跡的に
タンコブだけですんだけど、あの脳ミソが
寄生したせいで未だに昏睡状態
神経まで寄生されてたせいだって
お陰で西崎さんのあの一撃で生け捕りに
することが出来たけどさ?
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