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顔を洗ってリビングに行くと父である井上 恭也と母親である井上 凜が朝食をとっていた。
「珍しいね。2人共いるなんてさ。」
いつもは凜がいて恭也がいなかったり、恭也がいるときは凜がいない。時には両方仕事でいないことの方が多いのだ
「おはよう蓮ちゃん、ちょうど朝ご飯よ食べなさい。」
「ああ、食べるよ。今日は2人共休み?」
「ええ、お父さんが強制的にお休みにしたのよ…」
「親父が?」
「ふふふ…おはよう蓮」
新聞を読んでいた恭也はその新聞を折りたたんで脇に置いて会話に加わってきた。
「おはよう。てか、親父達が仕事を休みにするなんて今までなかったのに…なんかあったのか?」
もしや何か世界を揺るがす事件が起きたのか?
蓮はそう思いテレビに目を移すが、いつも通りのテレビニュースしかやってなかった。
「違うわよ蓮ちゃん。明日はあなたの入学式じゃないの、そのために2日間の休みを貰ったのよ」
「なんで2日間なんだ?明日だけで良くない?」
凜に疑問をぶつけたが、いいじゃないの2日間ぐらいと言って理由は教えてくれなかった。
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