62人が本棚に入れています
本棚に追加
「くく…だそうだよ凜」
真剣な表情が消え去り、恭也はいつもの含み笑いを浮かべていた。
「そうなの?…蓮ちゃんは私に勝っても嬉しくないの?」
凜は悲しそうな顔を蓮に向けた。実は…凜はとてつもない親バカなのだ。蓮が中学校の時どんなに忙しくてもお弁当を作り、学校行事には全て出席するという程という…
そんな環境下で育った蓮は母親…もとい女性の悲しい顔が苦手なのだ。
「ち、違うってば!だからそんな顔しないでよ。」
蓮が必死に凜の機嫌を取っているのを恭也はくくく…と笑いながら見ていた。
最初のコメントを投稿しよう!