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周りを見渡してみても誰もいないし、音も完全に消えた。
俺は再び強い孤独を感じる。
それと同時に、右手に妙な感覚を覚えた。
ふと右手を見てみる。
「うわっ!」
手は真っ赤に染まっていた。それはまるで血のような、濃い赤。
ふと左手も確認してみると、そこにも同じ様な濃い赤が付着していた。
両手だけじゃない。腕にも肩にも胸や足にもそれは付着していた。
「こ、これは…」
ふと顔を上げる。
俺の驚きはさらに強くなり、声すらも喉に詰まり出てこない。
まるで地獄。俺は地獄の中に立っているようだった。
ヒトがたくさん死んでいた。
そこら中に数え切れないほどの死体が転がっている。
俺の体に付着したような濃い赤を、その体から吐き出したまま。
「お前は死を背負わなければならん。私と同じように」
そんな中に一人立って、俺に話しかける男。
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