一章 夢から覚めて

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大きな大剣を背中に携え、茶色のマントを靡かせる彼。 「おっさん!」 「罪に押し潰されて立ち止まって動けなくなる。お前にはそれすらも許されない」 うずくまっていた俺の胸ぐらを掴み、そして無理矢理立ち上がらせる。 「立て。死ぬまで生きてみろ」 俺はカイトの手を振り払った。 俺の手は血に染まっていた。 この手でたくさんのヒトを殺した。 ヒトだけじゃない、これまでにだってたくさんの命を奪ってきた。 生きる為に奪った命もあれば、ただ狩りを楽しむだけに奪った命もある。 一度血塗られてしまったこの手からは、もうその血が消える事はない。 その手を握り込む。 「俺は…俺の信じた道を行く。その先にきっと光があると信じて」 「そうだよルイ。僕もルイを信じてる」 側を背の小さい親友が歩く。 「田舎のイモが、ようやくそんな事に気付くなんて。やっぱりイモって事ね」
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