一章 夢から覚めて

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口が達者な王女様が後ろにいた。 「お前ならきっと背負えるって。なんたってこの俺だって背負ってるんだからな」 横からお兄さんのような彼が話しかけてきた。 「わたくし達は仲間なのですよ。あなたの歩く道をそっと支えるのもわたくし達の務め」 誰にでも優しい彼女が俺の側で囁く。 そして… 「怖くはないですよ。ただちょっと不安なだけ。次のページにはまだ何も描かれていないんですから」 「セラ…」 「光だけのページも闇だけのページもありはしないんです。あなたがこれから描く未来、私も側で描かせてください。まだ知らない1ページを」 ―――眩しい。開いたばかりの目に入り込んできたのは、酷く眩しい光。 目の奥がキリキリと痛む。 薄目を少しずつ開けていくと、ようやく白い天井が見えた。
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