第4章:紅魔館の門番

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宴会が終わってから二日経過して、悠吾とアリスは紅魔館に向かっている。 永琳の薬で悠吾の怪我も完治し、アリスがパチュリーに用があるので急に決まったお出かけだ。 時間にして10時くらいだろう。しばらく飛んで森を抜けると、2人は霧の張った湖に出た。 「晴れた昼間なのに霧が出てきた!?」 「ここは霧の湖って言って年中霧が張ってるの。夏場は涼しいから良いんだけどもう冬が近いから少し寒いわね」 アリスは口では少しと言ったが実際には寒そうに手に息を当てて寒さを紛らわしていた。悠吾は気になってアリスの手を握って見ると、ひんやりとしていて冷たい。 「きゃっ!!ちょっと悠吾!?」 「やっぱりアリスの手冷たいや。僕の手はあったかい方だから少しは寒くなくなると思って」 「そっそうね……ありがと」 アリスは顔を真っ赤にして俯いた。 (顔が真っ赤になるなんて……よっぽど寒いのかな?) 悠吾はそう考えていた時、上海は首を横に振っていた。 「ところであれが紅魔館?」 先程まではうっすらと、今では遠目だがはっきりと紅に染まった洋風の屋敷が目に映った。 「そうよ。ちなみにあそこは外だけじゃなくて屋敷の中まで真っ赤だから目に悪いわよ」 「へー真っ赤か……今のアリスの顔みたいに?」 「~っ!?バ……バカっ!!」 アリスは悠吾の方を見て言い放つとまたすぐ下を向いて俯く。 そんなやりとりをしているうちに、湖の畔についたので2人は地面に降りた。 紅魔館は近くで見れば見るほど赤くて無意識に目が奪われる。大きな門の前には人が立ってるようだ。 「どいたどいたぁ! 恋符『マスタースパーク』!!」 その声は静寂を破って湖に響いた。 箒に乗った魔理沙が猛スピードで2人の居る方に突っ込んで来る。その手にはスペルカードとミニ八卦炉を構えている。 「危ないっ!!」 アリスが悠吾を押し倒し直後、高出力かつ極太のレーザーが頭上を通過した。 それが魔理沙のスペルカードだと悠吾は理解するのに時間はかからなかった。 レーザーは門の前に立っていた人と地面に直撃して消滅したが、当たった人は黒こげになってドサッと倒れ地面にはクレーターができた。その隙に魔理沙は門をくぐって紅魔館に侵入した。
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