ついてくる足音

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これは私の友達Kが体験した話です。 それはKが高校の野球部の合宿で○県の山奥にある旅館に行った時のこと。 その日は合宿最終日で、皆練習でくたくたに疲れ、すぐに床につきました。 Kは夜中ふとトイレに行きたくなり目が覚めました。 大部屋の中で何人かの部員と雑魚寝しており、Kは皆を起こさないようにそっと部屋を出ました。 トイレは部屋を出て廊下を突き当たり右に行った所にあり、Kは暗闇の中トイレに向かいました。 床は古く、歩くと足音が低く響き、案の定Kの足音も廊下に響き渡っていました。 なんか気味が悪い足音だなと思いながらも、トイレに向かうK。 廊下の中腹まで来た所でKはふと足を止めました。 その途端、嫌な音が廊下に響き渡りました。 後ろから足音が近づいてくる。 きっと誰かが自分と同じようにトイレに起きたのだろう、そう思いKは振り返り足音の方を見ました。 しかし……。 そこには人影はなくただ旅館のスリッパが二つ、置かれていただけでした。 気づくと足音も消えており、なんだ気のせいかとKは再びトイレに向かいました。 その途端、またギギィ~と後ろから足音が。
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