上直空也 享年17

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四肢に力を入れ、黒いカーペットのような床に手をつき立ち上がる… 目の前には男が立っていた 黒のシャツに、黒のズボン それを見た瞬間体が強張る… それを見た彼は苦笑しながら 「ああ、悪いね君にとってこの服装は少し…無神経だったかな」 男はゆっくり噛み締めるように喋る 空也と彼の距離は2メートルぐらい 空也は、ゆっくり息を吐き 「…いや、別に気にしてない。」 かすれる声で呟いた 彼は 「そうか、それなら良かった」 彼はにこりと笑った その笑顔はこの場所には不釣り合いな笑顔だった 彼は 「さて、話は変わるが今君は君がどういう状況が分かるかい?」 彼は手をポケットに突っ込みこちらをゆっくり見つめる 彼は年は壮年よりやや若いか、青年が老けているのか、年齢がよく分からない容姿をしていた ただ目鼻はすっきり整っており、髪はオールバックで固めている その印象的な黒い瞳が空也を見つめる 空也は言葉を紡ぐように 「俺は…、確か、 刺されて…? 」 空也の脳裏にあの光景が蘇る こちらを見つめる濁った目 三日月のように歪む口角 振り下ろさる刃物 はあ、はあはあはあはあ 空也は途端に呼吸が乱れる その様子を彼はじっと見つめて呟く
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