38人が本棚に入れています
本棚に追加
昔読んだ小説に、他人の心の扉の中に入り込むことができる霊能者を描いた、短編があった。
それは、短編集の中の一つだったんだけれど。
その小説の粗筋はこうだ。
他人の心の扉の中に入る事ができる超能力者は、ある夫婦から依頼を受ける。
それは、生まれたときから植物状態である一人息子の、心の中を覗いてほしいというものだった。
その夫婦は、息子が不幸を少しでも感じるのであれば、生命維持装置を停止させたいが、そうでないのなら、なんとか生かし続けたいと考えていた。
そこで超能力者が一人息子の心の中に入るのである。
その中には何があったか。
『波』だけがあった。
最初のコメントを投稿しよう!