暗黒騎士と陛下

2/4
前へ
/19ページ
次へ
昔昔のネクロス城の庭--- その真中で泣いている、小さな子供の姿があった。 「うわああああ"あ"ちちうええええ!」 それは、まだ3歳のネフィリムだった。 どうやら迷ってしまったらしく、父を呼びながら泣き続けていた。 と、そこに近づいてくる一つの影。 「…ん?あー、ちび王子だー」 「あっアキ…っ!」 「なぁに君、泣いてんの?」 「うっうるさい!ないてなどおらん!」 「嘘つけー。まだ涙出てるぞ」 「…っないてなど、おらん」 肩を震わせながら必死に涙を止めようとするネフィリムを見て、アキは溜息をつきながらしゃがみ込み、彼と目線を合わせた。 +
/19ページ

最初のコメントを投稿しよう!

19人が本棚に入れています
本棚に追加