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「君さぁ、次期王だからってそんなに無理なんかしなくてもいいんだよ?」
「っ!」
「君はまだ子供なんだから、好きなだけ遊んで笑って--泣けばいい」
アキはそう言って、ネフィリムの頭をそっと撫でた。
「…アキ」
「んー?」
「よは、おうじだ」
「そうだねぇ」
「だからつよくあらねばならぬ」
「うん」
「しかし、いまだけは」
「いまだけはなかせてくれ…っ」
「…うん」
アキが頷くと、ネフィリムは勢いよくアキの胸へと飛び込んでいった。
「うわあ"あ"あ"!」
「よしよし…」
アキはネフィリムが飛び込んできた衝撃でついた尻餅で少し尻が痛かったが、そんなことより腕の中の小さな王子を抱きしめてやる事が先だった。
「あきっ…!」
「何かなー?」
「よはっ…もうなかないぞ…!つよいおうになるまでは、ぜったいだ…!」
「そっか…頑張れよー?君なら大丈夫」
アキはネフィリムの頭を再度撫でた。
暫くそうしていると、落ち着いてきたネフィリムが言った。
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