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「お前ら静かにしろ!」
担任の喝が効いたのか教室は再び静寂に包まれた。
「自己紹介を再開するぞ~。」
――――――――――――
「やっと終わった~。」
ずっと座っていたせいか腰が痛くなった。
「やっと終わったな…。」
声のした方を見ると雅人が俺の席まで来ていた。
「やっぱりお前は凄いな~。緊張しないのか?」
「緊張?生まれてこのかたしたことねぇな。」
どや顔で俺を見る雅人。拳を握ったがすぐに解いた。
なぜなら那奈がこっちに来たのだ。
「疲れたね…。聡君はどう?」
「俺も疲れたよ…。」
「「はぁ…。」」
2人してため息をついた。
「確か…滝川さん?」
「え?う、うん…。」
極度の人見知りなのか声が小さい那奈。
「那奈、大丈夫か?」
「う、うん…。」
「俺なんかしたか?」
雅人は誰にでも親しく話すが、一部の人には受け入れにくいらしい。
「気にしないで…。私、人見知りするから…。」
不安な表情をする那奈を見ていられなくて俺は無意識で頭を撫でた。
「聡君…//」
那奈の顔が赤くなってる…。
はっ!?
ついつい頭を撫でてしまった!!
「大丈夫か//?」
「う、うん…//」
可愛いなぁ…。
そう思っていると雅人が話しかけてきた。
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