青い香水

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出勤時間まで昼寝しようと思ったが、寝付けないのでダラダラ過ごした。 ファブりまくったスーツを着て髪型をワックスで整え、ケータイで香水の使い方を検索してその通りにやってみた。 うん、知恵袋は便利だな。 支度を整え、家を出た。 3日も同じルートを辿れば、緊張感は消えて慣れてくる。 気になるとか寄ってみたいとか、そんな店をチェックする余裕も出てきた。 駅に着いて電車に乗って、あっという間に新宿にたどり着く。 フレイムに向かう途中、まだ時間もあるし、軽く何かを食べる事にする。 多分、一番腹が減る時間帯は外でキャッチをさせられるだろうしな。 …それじゃスタバにするかな。 目を付けたスタバを眺める。カウンター席はひとりだけで、そんなに混んではいないみたいだ。これならすぐ食べれるだろう。 スタバに近づくにつれ、ふと気づいた。 よく見てみると、カウンター席に座っている客は…柊斗だ。 ボーッと外を眺めているが、俺には気づいていないらしい。 よし、話しかけてみるか。 俺はスタバに入り、レジで注文する前にカウンター席の柊斗の背後へ回った。 「…おーっす、柊斗。」 柊斗は一瞬体をびくつかせて、慌ててこちらに振り向いた。 驚かせてしまったか? 「お、おぉ。幸村じゃん!」 …笑顔で応えてくれたが、なんだか顔色が悪いような気がする。
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