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金色の少女のその言葉に、アミリアの頭は完全に混乱した。
「地獄から来たってどういうことだよ? それと、私が呼び出したはずってのもどういうことだよ?」
亜希は目の前の少女に聞く。
この少女の話は何一つ信用出来ない。
地獄、偽名、更には容姿まで、何も信用出来ない。嘘くさい雰囲気が流れ出ている。
「そだね。とりあえず説明しないといけないよね」
自分を召喚したと言っていた桃色の少女を見る。頭を抱えて、どうやら混乱しているらしい。
周りを見回しても、桃色の少女と同年代らしい少女たちは身動き一つせず自分たちを見ている。
「さっさと話せこの野郎」
「うーん……そだね。とりあえず君を呼んだ理由とやってもらいたいことを話そうかな。ちなみに君、日向亜希って名前だよね?」
そう言って周りのことをまったく気にせずに金色の少女が聞いてきた。
「ああ、そうだ」
「じゃあ、亜希君。まず君を呼んだ理由はね、君が他の人間とは違ったからだよ」
「他の人間と、違う……?」
「うん、そうだよ。その圧倒的な才能と倫理の破綻した性格。天才というよりもむしろ異常と言った方が合っている君だから呼んだんだよ。普通の人間だったら、急に環境が変わったりありえないことが起こったりしたら人格崩壊しちゃうかもしれないしね」
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