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迫る火の玉。どうしようもなく突っ立っていると、目の前に自分と同い年くらいの金髪の長い髪を持った少女が現れた。
その少女は他の奴らとは違って魔法使いチックな服装ではなく、フリフリの黒いドレスにしましまのニーソ、頭にはヘッドドレスを装着した――ゴスロリと呼ばれる姿をしていた。
「はいはーい! そこまでですよー!」
少女が右手を火の玉に向けて振ると、火の玉が跡形もなく消し飛んだ。
「……なん……だと!」
「き、貴様! 私の魔法に何をしたの!?」
(……は! 驚き方がブリーチになってしまった!)
火の玉が消えたことに驚いた桃色の少女が、目の前の金色の少女に向けて怒鳴った。
「何って魔法を掻き消しただけだよ? それよりも」
そう言って金色の少女は亜希の方を向いた。
「なんで君はこんな所にいるのかな? 呼び出したのは私のはずなのに」
不思議そうに聞いてくる。
(俺が聞きたいよ……)
目の前の金髪金眼の少女は、亜希の身体をぺたぺたと触る。
顔、肩、胴体、足。
そして、胸。
むにむに。むにむに。
「な、なにすんだよ!」
亜希の言葉などお構いなしに今度は自分の胸を触る。
「……私より大きい」
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