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「結論から言うと『悪魔っ娘は萌える』だ」
「へっへーん! そりゃそうでしょ!」
「テメーには萌えねーけどな」
「上げて落とすの!? なんで一旦上げたの!? というか萌えないのは私限定!?」
目の前で騒ぐセシルを落ち着かせる。俺より年上らしいが、この様子を見てるとどうしても俺よりガキに見えた。
「というかセシル、テメーはなんでパジャマなんか着てんの? まだ昼過ぎじゃん」
アミリアの話の後、だいぶ時間が経っていたから昼飯を食ってここに来た。この時間帯ならセシルも飯を食い終わってるはずだ。
「亜希君中々戻ってこないから、これからお昼寝しようと思ってたんですぅ。そしたら亜希君がギャルゲーの主人公よろしくノックも無しに部屋に入って来るから」
セシルは嫌みったらしくそう言うと、ぴっと表情を変えて立ち上がり、俺を指差した。
「いい? ノックは人類最大の発明なのよ!」
「帰れツンデレ生徒会長。俺は三千院家の借金執事じゃねーぞ」
話がまったく進んでいない。
セシルと話し始めてから早十数分。俺はセシルとの話がまったく進んでいないことに気付いた。
「――だからヤンデレは怖いけど可愛いのであって、決してホラーじゃないわけよ。でも私の中じゃひぐらしの魅音はヤンデレとしては微妙な線だと思うけどね」
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