初めての戦場――執事系編

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「おいセシル、馬鹿にされてるぞ」 「なん……だって……うぷ……に、ニルヴァーシュさえいれば……こんなことには……」  吐きそうになりながらそう言うセシル。相変わらずのゴスロリ姿で馬車に酔っているのはなんかシュールだ。 「はあ……ニルヴァーシュは諦めろ。出せんこともねーけど、すげー疲れるからパスだ。でっけー機体の自家発電ってすげー精神力使うんだよ」  前に遊びでナイトメアフレーム出して痛感したわ。長時間稼動は無理だ。 「ニルヴァーシュとはなんですか、亜希? 乗り物かなにかですか」  アスカが興味深そうに聞いてくる。 「乗り物っちゃあ乗り物だな。金属で出来たロボットってやつだ。そん中に入って戦うんだよ。ちなみにニルヴァーシュは車にもなる優れ物だ」  LFOならたいてい車になるけど。デビルフィッシュは車になった描写がねーからわかんねーんだよな。 「き、金属の塊が人の手で動くのですか!? そんな技術が亜希がいた世界にはあったんですか……」 「いや、正確にはあった訳じゃねーんだが……」  って、聞いちゃいねえ。なんか自分の中に入っちゃってるよ、アスカ。 「それで、結局アンタは馬車に乗ったことがあるわけ?」  
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