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「なっなんだ?」
男達は未だに何が起きたのかわからなかった。広がって見えていた空はだんだんと地上に変わり、重い音を響かせ地面に叩きつけられる。
アリスは、手を前へ伸ばし、風をつかんだ。異様な空気が漂いはじめる。
「風よ、私に力を!! 」
その異様な空気は風となり、風はまるで操られているかのように渦巻き始め……そして、極円の刃のような形になり、風は物体となった。
男達は、血を流しながらも、やっとの思いで立ち上がる。
「切り刻め!! カマイタチ!! 」
アリスは、風の大鎌を大きく振るう。一瞬で、風は勢いよく、速さをましながら男達をふき飛ばした。男達は、後ろにあったビルに叩きつけられ、壊された身体。ビルにも被害があり、風はガラスさえも突き破った。
ガラスの破片が無惨な音と共に聞こえる。
男達は息はしているもの、動けないようだ。
「殺しはしないから、安心して」
アリスは風の中心で、そっとつぶやいた。
「アリス!! 」
アリスに近づいてきた先程リアンダと話していた少年。
「ジュン?」
「リアンダに言われて来たんだけど。大丈夫か?」
「あ!忘れてた。大丈夫だよ!能力使っちゃったけどね!! 」
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